「休憩中にごめんね、壱君。
じゃあ私帰るからミヤ君によろしくね」

市川さんはそう言って帰ろうとした為
俺は思わず「待って!!」と言い
市川さんの手を掴んだ。

「えっ?壱君?」

…白い肌に小さくて柔らかい手。
すべすべしてるしめちゃくちゃ可愛い。

…じゃなくて!!

「市川さん、こっち来て!!」

俺はそう言って市川さんを連れて
体育館の中に入った。

「えっ!?ちょっ、壱君!?」

市川さんはびっくりしながら
俺に引っ張られて歩いている。

都はまだ女の子達と話しているけど
その子達より今は市川さんだろ!!

「おい!!都!!」

俺が大きく名前を呼べば
皆一斉に俺の方を見た。

「え?壱…えっ!?な、菜美ちゃん!?」

都は俺の後ろにいた市川さんに
びっくりしていた。

市川さんもびっくりして顔が赤くなっている。

「市川さん、手、ごめんね」

俺はそう言って手を離すと

「…それ、都に直接渡しておいでよ」

市川さんは辺りを見渡して戸惑っていたが

「…うん、そうだね。ありがとう、壱君」

俺に優しい笑顔を向け
ゆっくりと都の傍に近付いた。