「…市川さん、ありがとう」

俺がお礼を言って、
ふとさっきの飲み物の袋を見れば
まだ1本いつも都が飲んでいる
スポーツドリンクが入ってる。

「…それ、もしかして都に?」

俺が聞けば

「あ、うん。
でもミヤ君には直接渡せないから
申し訳無いんだけど壱君渡しといてくれる?
…それと、これも」

市川さんはそう言って
小さな可愛らしい封筒に入れられたものを
俺に渡した。

「これは?」

…そう言えば市川さん、
俺が声掛ける前、何か持ってたよな。

もしかしてこれか?

「あ、それ…ミヤ君に作ったミサンガ。
今度練習試合あるから…勝つ為のお守りかな。
初めて作ったし
着けてくれるかは分からないけど…
教室でも皆私達の関係知ってるし…
やっぱり渡し辛くて…。
ミヤ君注目浴びるの好きじゃないと思うし」

…いや、市川さんが作ったものなら
都は何が何でも絶対着けて試合するだろ。

「…でもこれ、俺が渡していいの?
直接渡したら?俺、都呼んでくるよ」

「えっ!?いいよ、だって休憩中だから。
ちゃんと休憩取っててほしいし…」

…ホントどこまでも出来た彼女すぎる!!

中が怒るのも無理ないわ!!
こんな彼女がいてどうして都はいつも
他の女子にまで優しくしてんだよ!?

もっと市川さんとベタベタしとけって!!
マジで俺が奪うぞ!!