「…ミヤ君、私…別に無理なんかしてないよ」

「…え?」

「…確かにずっと恥ずかしいけど、
無理はしてない。本当にミヤ君に触れられたいから、今日はここに来たんだよ」

「…」

「…ミヤ君は私に触れたくないの?
昨日、私に触れたいって言ってくれた
ミヤ君は…今よりずっと自然な顔をしてたよ」

私がぎゅっと背中に抱き着く力を込めれば
ミヤ君は私のその手を握り締めた。

「…でも、俺、やっぱり、
菜美ちゃんに嫌われたくないから。
自分の欲望のまま
…菜美ちゃんを傷付けてしまいそうだし、
失ったら…怖いから」

するとミヤ君はどこか弱々しくそう口にした。

「…こんな感情初めてなんだよ。
1人の女の子をこんなに好きになって…
他の男にとられそうになれば焦ってさ…
菜美ちゃんの事好きになればなる程
自分が我が儘になっていくのが怖かった。
幸せなのに…もしこれが崩れたらって思うと
いざとなれば
菜美ちゃんに触れる事も出来なくなる…。
優しくない俺を見せるのが…怖いんだよ」