「…お母さんって
昔からそんなに自信満々な性格だったの?」

お母さんと私は顔も性格もそっくりだと
皆は言うが…私は自分に自信が全然なく、
そこだけは似ていないのだろうかと
思っていれば…

「…お母さん、さっきも言ったけど
高校時代までは純粋だったのよ。
菜美みたいに可愛いらしくてすぐ顔も赤くなってたし…ただお父さんにあんだけ愛されれば
そこに関してだけは変な自信が付くわよ。
私って綺麗で魅力的だからこんなに愛してくれるんだなって。
見てなさい。絶対に機嫌とってくるから」

お母さんが笑いながらそう言えば
ちょうどその時、扉のノック音が聞こえ

「…何?」

お母さんがなぜかまた
低い声を出したかと思えば

「…瑞樹、あの、さっきは本当にごめん」

いつもの凛としたお父さんではなく
どこか怯えたようにお母さんを見るその姿に
私はびっくりした。

…お母さんはノックの音だけで
まさかお父さんだと分かっていたのかな。