「…ミヤ君、ありがとう」

「ううん、ごめんね、付き合わせて。
早く帰ってゆっくり休んだ方が良いから
そろそろ行こうか」

そう言ってミヤ君は立ち上がろうとした為

「…待って、ミヤ君」

私はミヤ君の手を掴んだ。

「…菜美ちゃん?」

ミヤ君は私の顔を見た。

「…あの、」

「大丈夫?もう少し休む?」

ミヤ君は私がやっぱり体調が悪いと
思ったのか心配そうな顔をしていたが

「…ううん、そうじゃなくて、
ミヤ君に今…少しだけ、抱き締めて欲しい」

私がそう言った瞬間、
ミヤ君の顔が緊張したのが分かった。

「…ミヤ君が、甘えても良いって言ってくれたから、少しだけで良いから…ダメ?」

「…」

「…ミヤ君が少し抱き締めてくれたら、
私、嬉しいし…癒されるから」

…言っている途中で恥ずかしくなり、
ミヤ君の顔を見れなくなり、
視線がどんどん下にいってしまうけど、

ミヤ君の掴む手だけには
ぎゅっと力を込めて何とかそう言えば

ミヤ君は黙って私の手を力強く引き
公園の隅の…皆からはあまり見えないだろう
死角になっている場所に連れて行って…。