「市川さんが都に用事だって」

壱と呼ばれた彼はそう言って私を見ると

「都は良いよなー。
こんな優しくて可愛い女の子に呼び出されて…俺も市川さんに呼び出されたい…」

と笑顔で言っており、
私が思わず苦笑いしていると
ミヤ君は黙って私の傍まで来たかと思えば


「…菜美ちゃん、ちょっとこっち来て」


と私の手を掴むと、
そのまま引っ張られるように
どこかへ向かった。