気持ちの折り合いがついたはずなのに、心がスッキリしない。
まさか、カレーを食べ過ぎて胸やけしてるのかな?
胃の当たりをさすっていると、玲くんが顔を覗き込んで「大丈夫?」と心配してくれた。
「しんどいなら、部屋で休む?」
「う、ううん!大丈夫」
「そう?無理しないでね」
黒い前髪の向こうで、真っすぐ私を見る瞳。ゆるやかに弧が描かれた薄い唇――そこはかとない色気に、つい目を奪われる。
「ゆのが元気ならさ、いま練習してみない?」
「練習?」
「ゆののロマンチックなセリフを一番に聞けたら、俺のモヤモヤも少しは落ちつきそうだし」
「も、モヤモヤ……?」
小首をかしげていると、「じゃあ俺からね」と。モヤモヤの意味を聞けないまま、玲くんが立ち上がる。
「ゆのは、そのまま座ってて」
「う、うん」
今の間に、もうセリフを思いついたの⁉やっぱり玲くん、すごいなぁ。
玲くんのロマンチックは、きっと参考になるだろうし。しっかり聞いて、私も自分のセリフを考えないと!



