推しにおされて、すすむ恋



「ありがとう、玲くん」


私に夢をみさせてくれて、ありがとう。
私に恋を教えてくれてありがとう。
ステキな数日間をありがとう。


「この思い出だけで、一生いきていけるよ」


一音ずつ、大切につむいだ言葉。
返事を期待しない、自分だけに聞かせる言葉……

のハズなのに。


「思い出だけで、終わらせないでほしいな」


突如として後ろから聞こえたのは……
何十回も聞いた、間違えようのない声。


「な、んで……っ」
「ごめんね、追いかけて来ちゃった」


立っていたのは、私の好きな人。
玲くんだ。