推しにおされて、すすむ恋


昨日――
お母さんが帰って来て、お父さんが帰って来て……それから、やっとお姉ちゃんが帰って来た。夜の七時くらいだったと思う。

そんな時間まで玲くんと一緒だったんだって思ったら、また悲しくなって涙が止まらなくて。とうとう一階へ降りないまま、朝を迎えた。

夜中に起きて、シャワーはしたんだよ?
ご飯は……さすがに喉を通らなかったけど。


「化粧はね、厚く塗ればなんとかなるってもんじゃないの」
「はい、勉強になります……」


お姉ちゃんの顔を見ると、玲くんを連想するからツライ。

だけど、それでもお姉ちゃんは、唯一無二の私のお姉ちゃんで。頼れる家族の一人だ。


「ありがとう、お姉ちゃん」
「私こそ……ごめんね、ゆの」


昨日、私が泣き崩れている間にメールが届いていた。送信元はお姉ちゃん。ただ一言「迷惑かけてごめんね」って打ってあった。

「ごめん」の意味が、仮ステラを任せたことか。
はたまた、玲くんと付き合ってることを秘密にしていたことか。

どっちの意味かは分からない。
それに今は……聞く勇気もないし。