月の雫 ~愛してくれる貴方へ~

「すみません…急にめまいがして。
もう大丈夫ですから…」

…きっと座りっぱなしだったから
少し疲れてしまったのだろう。
そう思いながら響さんから離れようと動けば


「ダメ。ルナ、じっとしてて」


響さんは私が離れる事を許さず
軽く抱き締めながら顔をじっと見てきた。


「顔色が悪いね。
今日は昼間は寝なかったの?」

「…はい。生け花に没頭しすぎてしまって」

私が少し笑いながら言えば
響さんは私が生けた花を見て驚いていた。


「…これ、どうしたの?」

「えっと…組長のお部屋に飾る為の
お花を生けておりまして」

私が柚月さんの名前を出して良いのか
迷いながら曖昧に言えば


「もしかして父さんがルナに頼んできたの?
こんな負担になる事を無理やりやらせて…」


完全に誤解させてしまってる上に
響さんの雰囲気が凄く怖くなり
このままでは組長と響さんの仲が悪くなって
しまうのではないかと私は焦ってしまい


「違います…!
これは柚月さんが組長に頼まれた仕事で
私の自らの意思で代わりにすると言っただけですので…!」


咄嗟に本当の事を伝えた。