月の雫 ~愛してくれる貴方へ~


「ま、待って下さい…」

私が少しだけ身体を離しながら
響さんの顔を見れば

「…今日は触られたくない?」

相変わらず整った綺麗な顔立ちに加え
どこか男の表情をした色気ある響さんに
そんな事を言われれば触られたくないはずもないけど…


「あの…最近私を抱き締める以上の行為を
されなかったのは、柚月さんの妊娠の事が
何か関連されているのですか?」


…最近気になっていた事を
ひとまず聞いて見れば


「…そうだね」と、響さんは答えた後


「佐原の妊娠をルナに言えば
優しいルナの事だから、跡継ぎの事でまた悩んで心を急かしてしまうんじゃないかって思ったからね。でも、ルナが傷付く可能性が少しでもあるのならやっぱり中々言い出せなかったし、そんな中で俺も自分の欲の為だけにルナを抱こうなんて思えなかったから」


「…」


「でもやっぱり抱き締めるだけじゃ足りないね。こうして俺の腕の中にいて可愛い顔されたら、もっと乱れた顔も見たくなる」


右手で私の頬をなぞりながら、
微笑んでいた。