月の雫 ~愛してくれる貴方へ~

「…柚月さんはもう、私にとってもかけがえのない大切な方です。妊娠を聞いた時、本当に嬉しく思いました。複雑な気持ちなど一切ありませんよ」


「…月様、」


「でも、辻川さんや響さんのお心遣いも
凄く嬉しかったです。こうして優しい方に囲まれて、私は今本当に幸せですし…これ以上望む事は何一つありません。
私に出来ない事を、柚月さんが叶えて下さる事が本当に楽しみで堪らないのです」


柏木組に嫁ぎ、響さんや柚月さん、辻川さんと
一緒に過ごせる今が本当に楽しい。


「子供は本当に可愛いですよね。
私も病気になる前は長女として弟達と一緒に
よく遊んでおりましたので」


…今ではずっと会えていない弟達。
もしヤクザの家系でなければ、
私が病気であっても、両親や弟達とも仲良く
出来ていたのだろうか。

もし病弱でなければ…
もし妊娠が簡単に出来ていたのなら…
そう思って悩んだ時期もあったけど

私は自分の身体が思い通りにならないからこそ
人の痛みが人一倍分かるし

こんな私でなければ
響さんとの縁談も上手くはいってなかったと思えば、もう悩む事なんてない。