月の雫 ~愛してくれる貴方へ~



「…え?」


柚月さんが…過去に柏木組の男に犯された?


「…佐原の母親は過去に柏木組の男と付き合っててね。まだ子供の佐原まで犯そうとしたみたいで、その時にこのタトゥーを見せられて…
今でもずっと拒否反応が出てるんだよ」   


「えっと…その話は、
柚月さんが記憶を失った時の事も関係してるのですか?」


「…うん。そのショックで俺と啓の事を忘れてしまったんだよ。俺はまず佐原が柏木組の男に犯された事を1年前まで知らなかったし…
俺は自分の組の奴のせいで、佐原が傷を負ってるとは知らずにここで働かせてしまって…
今はずっと罪悪感を抱いてるんだよ」


「…」


「…半年前までは佐原の事が好きだったから
傍にいて欲しくて身勝手な感情で
ずっと働かせていたけど、
もう恋愛としての気持ちは一切ないし、
今は大切な幼馴染みとしか思ってないから…
今日の佐原の状態を見れば…もうここを辞めさせてあげた方が良いのかなって思ってる」