月の雫 ~愛してくれる貴方へ~

「…俺はもう佐原の事を
恋愛対象として見てないよ。
俺が愛してるのはルナだけ」


響さんは私が胸を押した事で
キスはしてこなかったものの
至近距離で私をずっと見つめてくる。


「…じゃあ、なぜ柚月さんと顔が似ている
私と結婚をしたのですか、」


「ルナと結婚を決めたのは、
佐原と顔が似てたからじゃないよ。
俺は顔だけで人を好きになる人間じゃないし
結婚するなら尚更慎重にもなるよ。
ルナの人を想う優しい心が何より好きだったんだから、身代わりとか思った事ない」


「でも…お義父様の側近の方に
私と柚月さんが似てると言われて動揺されてたじゃないですか…」


「…確かにあの時佐原との事も思い出したけどでもそれ以上に、ルナに過去の事を知られて離れていかれる事が怖くて堪らなかった。
俺の頭を占めるのはいつだってルナの事だよ」