月の雫 ~愛してくれる貴方へ~

「…柚月」

俺は泣いている柚月を抱き締めた。


…月様が若の奥様になられた時から
関係を悟られないように


若は"ゆづ"ではなく"佐原"と呼び
柚月も"響さん"ではなく"若頭様"と
月様の前では呼ぶようにしていた。


…いくら優しくて落ち着いている月様でも
俺らの過去に起きた特殊な関係を受け入れる
のには時間がかかるだろうし、

それに…若の過去の想い人である柚月が
傍で働いている事をあまり良くは思わないだろう。


信用していた柚月と若に1年以上前とはいえ
想い合っていた時期があると分かれば…

隠されていた事に
裏切られた感覚がするだろう。



もう月様にとっては
若も柚月もかけがえのない大切な存在だと
思うから…。