光と幽霊の彼女


 人が多いな。

「じゃあ太鼓の名人やりましょうか」

 そう言って凛子は太鼓ゲームを勧める。一応ゲーセンに付き合ってやるか。

「私はこの曲がいいんですけど光君はどうですか?」
「ああ、俺もこの曲知ってるからそれでいいよ」

 そして俺たちは皆記伝鼓をたたいていく。

 ああ、懐かしいなと光は思う。過去にこうやって雅子と叩いたことがあるのだ。そんなことを考えていると涙が出てきてしまう。

「あれ、なんでだろう、涙が止まらないや」

 彼自身涙を止めようと努力するが、今の彼の意志では止めることができない。

「光さん、気持ちわかりますよ。今でも葛飾さんのこと忘れられないんですよね」

 太鼓をたたくのを放棄して、凛子は光を慰めに行く。