光と幽霊の彼女


「除霊されないかもしれないのに?」
「ああ、可能性があるのなら俺はいかない」
「じゃあその状態のまま人生を過ごすのかよ、その葛飾さんの存在を証明できないまま、高校生活、大学生活、そして社会人生活。ずっとそのまま暮らすっていうのかよ。

 そんなものどこからも受け入れられるわけがない。俺だって今も光のことが怖いんだよ。俺には葛飾さんのことも見えないし、何もない方向に向かってしゃべっているのも。親友の俺だって怖いんだ。

 俺でもそうなんだから初対面の人は尚更だ。俺は別に葛飾さんの状態を否定したいわけじゃない。ただ、幽霊が見えている、そんな状態であることを証明する手段として寺を使ったらいいんじゃねえのか。光、葛飾さんも勇気を出せ、除霊云々の話になったら俺も口添えするからさ」

 末広は必死の説得を試みた。

「いや……うん、行かない」