「光さん」
凛子が光に声をかけた。
「私は行くべきだと思います、私自身が言ってほしいと思っているのも事実ですけれども、光さんと雅子さんの中が悪くなること、それが一番危惧すべき問題だと思います。だからお願いします、行ってください」
凛子はそう言って、頭を下げる。雅子を利用すんじゃねえ。
「なんで、なんで頭下げてんだよ、俺が悪いみたいじゃんかよ」
「光、私のことはいいから」
「わかったよ行ってやるよ」
俺は乱暴な口調でそう言う。もう面倒臭い。
「なら行きますか」
「ああ、分かったよ」
そして四人で寺に向かう。しかし、全員学生なので運転できない、当然電車で行くことになる。運のいいことに寺までは近く、一時間もかからない距離である。まあ刑事さんが近い寺を紹介してくれただけだと思うが。



