「お前はいい方向ばっか言ってるけど、もし否定されたらどうするんだ、もし除霊とかなったらどうするんだ。俺はもう雅子なしだったら生きられないぞ」
除霊になる可能性それがある限り俺は行きたくない。
「生きられない? だったら私を頼ってください。私は光さんのことが好きなんですよ。私のほうも見てください」
凛子が会話に加わる。お前にはあんまり頼りたくない。雅子のことを何も知らないくせに。
「そうだ、篠宮さんの言うとおりだ。お前のことを好きな人間はこの世にたくさんいる。そいつらがお前を肯定してくれるさ」
「嫌だ、そう言われても嫌なもんは嫌だ」
逃走を図るが、末広が俺の手をつかみ、凛子が体を張って逃走経路をふさぐ。やめてくれ。なんでだよお前ら。
「やめろ、離せ、離せ、離せよ」
誰もいない場所に行きたい。誰も雅子を否定しない世界へ。



