光と幽霊の彼女


「光」

 雅子は光に話しかける。

「ごめんな、今まで学校で寂しい思いをさせて。今日からはお前が見えてることを隠そうなんてしない。今日からは学校でも話せるぞ」

 俺は雅子の言葉に答える。

 もうこうなったらどうとでもなれだ。末広からは俺がおかしい狂人に見えるのだろうか。だがもうこんな味方がいない絶望的な状況下ではそんなことはもはやどうでもいい。

「そうなんだけど、私のためにあんな口論までして大丈夫?」

 雅子としては昨日の言葉は、軽く言ったつもりだったのだろう。だが、俺がしたいのだ。もちろん大丈夫な訳がない。

 だが、もう逃げるのはやめにする。

「大丈夫だ、百人の友達よりも一人の彼女の方が大事だ」

 クラスメイトの目線を感じる。若干恥ずかしいが、もうどうどでもなれ!