「掃除当番がサボれてラッキーだった、ってオバサンが皆に言いふらしてたぞ」
「えぇ…」
「俺の彼女なんでヤメてやってくださいとは言っといたけど」
「あ、ありがとう」
狼狽えつつもお礼を言うと蓮くんは小馬鹿にするように鼻で笑った。少しは成長しろよなって。
しかし、自分の知らないところでも、ちゃんと彼女の位置に立たせてくれているのかと思うと嬉しい。申し訳ない気持ちと温かい気持ちが半々だ。
「その前は犬の散歩の代行。その更に前は掛け持ちで店番。簡単に乗せられて、お前は何でも屋か」
「うっ」
「バカばっか見てないで、もっと他の別の良いものを見ろよ」
「……うん」
軽いお説教とフォローを入れられ、コクっと素直に頷く。
今日もやっぱりお説教。でも、何だかんだ言って優しいや。蓮くんは。何かあると透かさず助けてくれる。
見掛けたとか聞いたとか私が助けを呼んだとか偶然の産物だとか、理由は様々だけど、とにかく困っていたら飛んできてくれる。絶対に見捨てたりはしない。
そういうところが好き。ううん。むしろ、全部好き。蓮くんのどこがそんなにいいの?って自分でもよく分からないけど、蓮くんが蓮くんだからいい。蓮くんじゃなきゃ、しっくり来ない。



