「(うう、重い⋯⋯)」
腕が痛くなりながらも、地面に引きずらないよう必死で抱える。
袋の底が抜けちゃうんじゃないかと思ったけれど、そんな大惨事もなく、無事に家までたどり着くことができた。
「はあ、つかれた⋯⋯」
もらった鍵を使って家に入ると、思わず独り言が漏れた。
キッチンまで袋を運び入れ、空っぽの冷蔵庫にどんどん詰め込んでいく。
使っていないのがもったいないくらい大きな冷蔵庫だったから、余裕で入った。
ソファに座り、ふう、とひと息ついてスマホをみると、コーダイから返事がきていた。
───“21時くらいには”
“りょうかい、ごはん作っとく”
───“たのしみすぎ”
“期待しないで”
私も、料理なんて久しぶりだ。
何かしたい、と思って家事を引き受けたけれど、私に務まるのだろうか。
鍋なんて簡単なものじゃなくて、もっと手の込んだものの方がよかったかな。
不安になりながら、“するに決まってる”というコーダイからのメッセージを見つめた。
