「んー、これこれ、冬でも食べたくなるよなー」
⋯⋯ま、ぜんぜん気にしてないし、いいか。
のんびりと食べていると、どうやらコーダイのマンションに到着したようだ。
車が地下の駐車場に入っていく。
「気にせずゆっくり食べなね」
「ありがとうございます」
と言いながらも、気持ち急ぎめに食べる。
そんな私を尻目に、コーダイはのんびりとポテトをつまんでいる。
「織田さん、おすそ分け」
「おーありがとう、⋯⋯俺の金だけどな」
「まーまーまー」
イケメン男性がふたりでシェアしている光景は、マックのポテトといえどもなかなか絵になる。
「(ポテトが高級品に見える⋯⋯)」
コントのような仲のいい掛け合いを見ながら、ようやく食事を終えた。
「あの、車ありがとうございました。お昼もごちそうさまです」
「いえいえ。またね」
気さくに手を振ってくれた織田さんにぺこりと頭を下げ、車を降りる。
