「お待たせしました、ありがとうございます」
「おかえりー」
「お疲れ様」
冬物のせいで随分と大荷物になってしまったから、車を出してくれて本当に助かった。
電車で来てたら帰れなくなってただろう。
「あの、運転ほんとにありがとうございます、すごく助かりました」
「たしかに、この量を電車では厳しいよな」
「だから言ったじゃーん」
⋯⋯なんでコーダイが威張るの。
睨みつけてもヘラヘラと笑っている。
「どこか寄る?直帰でいい?」
「あ、直帰で大丈夫です、ありがとうございます」
「了解」
「茜、腹減ってない?」
「⋯⋯おなか、すいたかも」
「よし、マック寄ろーぜ」
「はいはい」
「⋯⋯え、大丈夫なの?」
「よゆーよゆー」
「ドライブスルーなら大丈夫なはず」
「なるほど⋯⋯」
できるだけ外からは見えないよう隠れておこう。
念には念を、だ。
