「……どーも」
おにぎりは、さっきのものよりもミニサイズ。なずさんはぱくぱくと口に放り込み、すぐに完食してしまった。
「(……うれしい)」
''おいしい''と言われたわけでもないし、ただ空腹だから、お腹を満たせればなんでもよかったのかもしれない。……でも、自分の作ったものを食べてくれるひとがいるだけで、わたしは、簡単にうれしくなってしまうらしい。
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「あ、本題忘れてたわ」
……ってことで、ジコショーカイな?
ぽつり、そう呟いたさくさんから。
そして、突然始まった''ジコショーカイタイム''
「巫 桜玖(かんなぎ さく)。歳は17ー……で、きりくんの悪友です。よろしく、オジョーサン」
テーブルに肩肘をつきながら、ゆるりと口の端を丁寧に持ち上げた桜玖さん。
漂う色気と艶っぽい雰囲気に、なんとなく目をそらしてしまう。
同い年……見えない……。
それに、''オジョーサン''って呼ばれるような年でもないのに、……あまりにもナチュラルに向けられる言葉に、うまく反応ができない。
……これは完全にわたしの独断と偏見だけど、桜玖さんの言動とか雰囲気とか、すごく女のひとに慣れてる、というか、自分のペースに引き込むことが、とても''じょうず''なひとだ。



