散々つけられたアトの理由だって分かっていないくせに、おれが欲しくてたまらない"約束“を簡単に結んで、……なあ、ほんとに大丈夫?
胸の奥で燻るどろどろした重たい感情に誘われるまま、彼女の頰に手を伸ばす。やわらかく真っ白な肌に触れていれば、ふと、頰に重ねた手のひらに擦り寄るように甘えられて。
「、ふふ、あったかい」
ゆったりと目を伏せながら、ふわ、と見惚れてしまうような綺麗な笑みを浮かべたら、微温を纏った手のひらを重ねてくる。
……ほんのりと熟れた頰に、心臓は簡単に甘ったるい音を鳴らすから、もう、どうしようもない。
どれだけ重たくて汚れた感情を透かしながら触れても、どうしたってこころは綺麗なままで、……こっち側に堕ちてくれないお前と汚い自分を比べて惨めになるのに、そのうつくしさにずっと囚われていたい、とも思う。



