いつもなら彼女のペースに合わせて、ゆっくりと手加減してるつもりだけど、…………今は例外で。
「っ、ふ、ぁ、……んぅ、」
くちびるの端を舐めれば、こころはすぐに口を開く。あ、と半ば強引に開かれた上唇をやわく食んだあと、侵入させた舌で小さくて狭い口内をぜんぶ埋めて、さらに手のひらで引き寄せて極限まで距離を詰めていく。
…………全然足んねーわ。
何か物足りなくて、もっと甘ったるい声と表情に壊されたくて、悪戯に晒されている項を指先でなぞる。
かり、と肌の表面を爪で引っ掻けば、おれの欲しい声が聴けるとわかっている。
擽ったさからか、ぎゅうっと閉じられていた瞳を恐る恐る開いたこころと視線が絡み合うと、すぐに閉じられる。
「っ、きりくん、なんで目開けてるの……?!」
ばかみたいに弱い力でぐいっと胸を押されて、一旦空気を吸わせようと唇を離す。目?と首を傾げれば、怒ったように瞳を尖らせて離れようとするから、伸ばしていた足で細い体を囲い込む。



