「一緒に入ろ」
煮ためた熱を映した瞳に、焦げるような甘さを纏わたような、妖しいそれ。呆然とするわたしのくちびるにひとつ、やわらかなキスを落として、またわたしの名前を呼ぶ。
そして、微かに余韻の残ったくちびるを、無意識に指で触れてしまう。下唇をなぞるように指を這わせば、ほんのりと纏う温もりがだんだんと冷めていく。
首に回した両腕がだらんと下がって、手持ち無沙汰になる。
……『一緒に入ろ』……、……?!
「なに言ってるの、〜むりに決まって、っ」
また、セリフを途切れさせるようにくちびるを塞がれた。ちう、と口端を舌で舐めたあと、咎めるように表面を甘噛みされる。
びく、と否応なく反応してしまえば、反抗的な笑みを浮かべるきりくんが、ゆるりと口の端を持ち上げた。
「扉、開けてくれないと中入れないんだけど」



