nonsense magic




……この体勢、ちょっと息が苦しいけど、顔が隠せるからいい。こんな、ふにゃりと緩みきった情けない表情をきりくんに見られるのは、はずかしいから。



「……うん。ただいま、きりくん」

「おかえり」

「ふふ、うん。ただいま〜……」

「、なに。これいつまで続くの」

「……ずっと?」

「……わがままお嬢サン。地上50階の景色はお気に召しました?」

「?うん、すごく綺麗だったよ。お部屋もきらきらして、モデルルームみたいで、なずなさんがおもてなし(という名の建物紹介)してくれて──────…… ぁ、」


……しまった、と、思った。





『あやこ。最初に言ったとーり、今日おれたちと会ったのは桐には内緒ね』

『……さく、はやくお菓子返さないと茶葉ぜんぶ燃やす」

『ころすよ?、じゃー、あやこ。おれとなず、あやこ3人の秘密ね、頼んだ』



薄笑いを浮かべたままふわふわと頭を撫でてくる桜玖さんに、なんで秘密なんですか、と問いかけると、返ってきたのはよくわからない返答。



『あやこの身のためだよ。
……あいつ、意外と粘着質だから」