「なずなさんの髪質とか、色とか、似てると思います。いつも静かな、雰囲気は柔らかい感じとか、……あ、あと、食べ方がきれいで上品なところも」
先週、動物番組で見たフクロウの餌やりを思い出して、思わず表情が熔ける。嘴を上手に使って、肉食そうな見た目にそぐわず丁寧な食事をしていたのが妙に印象的だったから、よく覚えている。
……うん、これは我ながら、ぴったりだと思う。
そうして、ゆるんだ顔のまま力説していると、ふと、だれからも反応が返ってこないことに気づく。
話題を振った桜玖さんでさえ無言で
……?という顔のまま後ろを振り向こうとしたら、きゅっ、と、よわい力でワンピースの裾を引かれて、自然と重なる視線。
「………おれ、フクロウ?」
「は、はい。ふくろう」
「、ふ。なにそれ、ほめてんの?」
ソファーの淵に顎をのっけたまま、上目がちに見上げてくるなずなさんの言葉に勢い良くこくこくと頷けば、また、微かに口端を持ち上げて、笑みをこぼす。
その表情が、存外にやさしくて。
この距離でいなかったら見逃してしまうような、なずなさんの小さな表情の変化を感じとることができた。はじめて、無表情な顔つきじゃない、淡い表情を見せてくれたことが、なんだかすこし、うれしくて。
「、わたし、フクロウすきです」
そんな感情をなぞるように、ふわりと笑みを深めた——————……ら。



