貧乏令嬢のポジティブすぎる契約結婚〜継母としてもがんばります!〜

それに加えて宝石やドレスのことが書き綴られている。
カシス伯爵家で採れる鉱石から作ったアクセサリーをプレゼントをしたいと書かれていた。

(シャーリーは、わたしが宝石を欲しがると思っているの?)

ディアンヌはモヤモヤとした気持ちを抱えたまま眉を寄せた。
カシス伯爵家がその鉱石をアクセサリーに加工したお金で成り上がったことは知っているが、ディアンヌはまったく興味がない。
こんなことでディアンヌがお茶会にホイホイと顔を出すはずないことは少し考えればわかるだろうに。
ディアンヌはカシス色の封筒に手紙をしまう。


「ディアンヌ様、どうかされましたか?」

「お茶会のお誘いよ。いつものように断りの手紙を書くわ」

「かしこまりました」


ララはすぐに便箋とペンを用意してくれた。
次の講師が来るまでに丁寧に返事を返していく。
それも大切な仕事だと教わった。
こんな時に学園で真面目に授業を受けていたことが役に立つというものだ。

結局、ディアンヌがパーティー前の練習として参加したのはリュドヴィックが信頼しているという公爵家の夫人たちが招待してくれたお茶会だった。
もちろんベテランのご夫人ばかりである。
粗相をしないようにと、緊張していたディアンヌを気遣ってくれる優しい人たちばかり。