貧乏令嬢のポジティブすぎる契約結婚〜継母としてもがんばります!〜

「今更言うのも変だが……結婚相手が君でよかったと思う」

「え……?」


ディアンヌが驚いているとリュドヴィックから目と視線が絡む。
そのまま彼と見つめあったまま動けないでいた。
透き通るようなロイヤルブルーの瞳に吸い込まれてしまいそうだ。

(今、リュドヴィック様が……結婚相手がわたしでよかったと言ってくださったの?)

ディアンヌは言葉の意味を理解できるのと同時に、ディアンヌの頬が赤く染まっていく。


「あ、あの……それは」

「いや……深い意味はないんだ」

「わ、わかってます!」


二人で辻褄の合わない会話をしつつ、ディアンヌは何度も頷いていた。
居た堪れなくなったディアンヌはあることを提案する。


「明日も早いですし、部屋に戻りましょう!」

「……あ、あぁ」

「リュドヴィック様もお疲れでしょうから」


部屋に戻ろうという話になり二人で長い廊下を移動していたのだが、ここでディアンヌはあることに気づく。

(寝室…………同じだったんだわ)

寝室に到着してから中に入れないでいるディアンヌ。
今日に限って、事情を知るマリアやエヴァはピーターのところに行ってしまった。
契約結婚だと知らない侍女たちが、期待のこもった眼差しをこちらに向けている。
結婚したということは、ディアンヌたちにとっては今夜が初夜ということになるからだ。