聖なる夜に




次の日の朝早く、僕たちは誰にも告げずに国をでた。


そんなに大きな騒ぎにはならなかった。僕のかわりなんてほんとにくさるほどいるんだから。


でも僕が今からしようとしていることのかわりは誰にもつとまらない。


自慢のソリ、首もとに鈴のあるトナカイ、赤い帽子、白いひげ、赤いジャケット、赤いズボン、黒いブーツ。


去年の格好となんらかわりない。でもひとつ違うのは足の指先が温かいんだ。白いふわふわの靴下のおかげで。