わたしは敬ちゃんを泣きながら抱き締めた。
わたしを逃がす為に犠牲になり、こんな姿になってしまった。
ごめんね、敬ちゃん、、、
すると、今さっきクロキさんがバラバラにして闇人間から落ちてきた人間たちが、舞さんの闇の巨人に吸収されていった。
闇の巨人は更に大きく膨れ上がり、力が増していっているように感じた。
クロキさんは、この状況に「やばいなぁ、、、」と呟くと、わたしの方を向き「敬介さんのことをお願いします。」と言った。
「クロキさんは、、、?!」
わたしの不安げな様子に微笑んで見せるクロキさん。
そして、「大丈夫です。僕は、クロダさんの一番弟子ですよ?」と言い、クロキさんは空高く飛び上がった。
それから、左手を三方向に向かってパチン、パチン、パチンと三度鳴らした。
わたしはそんなクロキさんの行動から、上から見える人間たちをこれ以上、舞さんに取り込ませない為に現実世界に戻したのかもしれないと思った。
きっともう、この場所に残されているのは、クロキさん、わたしと敬ちゃん、そして闇の巨人の舞さんだけなんだと悟ったのだった。
クロキさんは一度、わたしたちのところへ戻って来ると、敬ちゃんの姿に険しい表情を浮かべ、「くる実さんを守ってくれて、ありがとうございます。」と声を掛けた。
しかし、敬ちゃんに反応はない。
そして、クロキさんはわたしの方を向くと、力強い瞳で何か覚悟を決めたような表情を浮かべたのだ。



