私はベランダの窓を開けて、中へ入った。
カーテンを閉め、自分の部屋に向かう途中、ふと時計を見た。
9時50分だ。
お母さんはまだ帰ってこない。
まぁ、いつものことだけど。
お母さんは、大体10時に帰ってくるので、もう直に帰ってくるだろう。
自分の部屋にあるベッドに入り、横になる。
学校に行ってた時はこんなに早く寝ていなかったのだが、お母さんが帰ってくると毎回ブツブツと私のことを言ってうるさいので、早く寝るようにしている。
でも、今日はなんだかいつもより気が楽だ。
重い荷物が一気に軽くなったような、そんな感覚。
これは光琉のおかげだろうか。
でも光琉は、明日になれば学校に行く。
そう、アイツらと同じなのだ。
