ベランダ越しに花束を


でも、これは反論出来ないと思った。

私は休んでおきながら、テレビを見たり、光琉と楽しくお喋りしていると思ったからだ。

学校に行く勇気がなくて、1年以上休むなんて。

他から見れば、ただのズル休みにすぎないのだ。

私は俯く。

すると、右肩に何かが乗った。

パッと肩を見ると、光琉の手が私の肩に置かれていた。

光琉は、大丈夫、と言っているように、笑ってくれた。

胸に、ぽっと温かい火が灯った。

「舞花は、休みたくて休んでるんじゃない。休まざるをえないだけだ」

きっぱりと言った光琉の瞳は、微塵たりとも動かず、真っ直ぐな瞳だった。