ベランダ越しに花束を


時間は過ぎていき、太陽もやや高く昇ってきた。

「じゃあ、そろそろ入るね?」

私は光琉に尋ねる。

「うん。ありがと、付き合ってくれて」

「うん、じゃあね」

光琉はにひっと笑った。

私も笑ってこくりと頷き、中に入ろうとすると、スマホが鳴り出した。

「あ、電話」

私はそう言い、スマホが置いてある机に向かう。

スマホを手に取り画面を覗いたとき、背筋が凍ったかと思うほど、毛が逆立った。

私は手からスマホがスルリと抜け、尻込みしてしまった。

スマホは床に打ち付けられ、ブーブーっと振動して小刻みに動く。