ベランダ越しに花束を

光琉は私に視線を戻し、くしゃっと笑った。

私は目を見開いた。

私のために、生きる理由を作ってくれたのだ。

嬉しかった。

「ありがとう」

「おう」

「成長するのが楽しみ」

自然に笑みがこぼれた。

「枯らすなよー?」

光琉が人差し指でつつく。

「枯らさないし」