家に帰り、カバンを投げ捨て、自分の部屋の隅でうずくまった。
頭の中で、『死ね』と書かれた紙切れが頭から焼き付いたように離れない。
しばらくうずくまっていると、スマホが自分とは正反対すぎる陽気な音楽で鳴り出した。
電話だ。誰だろうか。
今、お母さんが刑務所に入れられている間はおばあちゃんが私の面倒を見てくれているので、おばあちゃんだろうと思い、スマホを持ち、画面を覗いた。
そして、私は目を見開いた。
電話をしてきたのは、日和だった。
私は思わずスマホを投げた。
ドク、ドク、と心臓が脈打つ。
息が浅くなる。
