ベランダ越しに花束を


紙切れの雨は降り終わり、足音が遠ざかっていった。

私はゆっくりと立ち上がり、床を埋め尽くす紙切れの山をガシッと掴み、便器の中へ放りこんだ。

どうして。どうして私がこんな思いしないといけないの?

こんなのおかしいよ……。

目の前がぼやぁっと滲み、立ってすらいられない。

でも、泣いたら負け。

そう思い、私は紙切れを握る手を一層強くした。

紙切れをある程度便器に流し終わった時、授業再開のチャイムが鳴った。