ベランダ越しに花束を



「ねぇ、美沙を殴ったって本当?」

唐突に教室に響いた、甲高い声。

中田日和だ。

「親も親なら子も子って本当だったんだね」

「確かに」

日和に続いて私を囲っている女子たちが、次々に話し出す。

私は殴ってなんかいない。
日和たちが変な作り話を語っているだけだ。

私はそんな話に付き合っている暇はないので、全て無視していた。

そんな私を見て苛立ったのか、舌打ちする日和。

「あ、美沙ー、ちょっと来て」