ベランダ越しに花束を



光琉の時みたいに、もう後悔はしたくなかった。

それに、こんなふうに意地を張っている自分が馬鹿馬鹿しかった。

私は顔を上げ、美沙に向き直った。

美沙はまだ頭を下げていて、私が向き直ったことに気づいてないみたいだ。

「もういいよ美沙、顔上げて」

そう言うと、美沙はばっと顔を上げた。

その顔は、涙でぐちゃぐちゃだった。

「何で泣いてんの」

私はぎょっとした。