ベランダ越しに花束を



「舞花ちゃん、久しぶり」

その美沙の声は、どこか嬉しそうな声音をしていた。

私はちっとも嬉しくなんかないんだけど。

彼女はいつもそうだ。

おっとりしていてマイペース。

私みたいな、そっけないような性格の人とは1番合わないタイプだ。

なのに、何であんなに仲が良かったのか、自分でも分からない。

私は俯いて、出来るだけ目を合わせないようにして言った。