急に聞こえてきた、落ち着いた低い声。
私は大袈裟かと思うほどに体を跳ねさせて、声のする方へ恐る恐る振り向く。
そこには同い年くらいの男子が、隣の部屋のベランダからひょこっと顔を出していた。
その姿を見た瞬間、急に目が熱くなった。
彼はぎょっとした。
「何泣いてんだよ」
気がつけば、涙がポロポロと頬を伝っていた。
ほんと、何泣いてるんだろう。情けない。
だから、こんな自分に負けてたまるかという意味不明な考えが込み上げてきて、理解不能な言葉を言い放った。
「…泣いてないし」
まぁ、案の定の言葉が返ってきた。
「いやいや、泣いてますけど」
彼は軽口を叩いた。
私は服の袖で涙を拭い、ふーっと深呼吸をして、また彼を見て言った。
「えっと…誰?」
私は大袈裟かと思うほどに体を跳ねさせて、声のする方へ恐る恐る振り向く。
そこには同い年くらいの男子が、隣の部屋のベランダからひょこっと顔を出していた。
その姿を見た瞬間、急に目が熱くなった。
彼はぎょっとした。
「何泣いてんだよ」
気がつけば、涙がポロポロと頬を伝っていた。
ほんと、何泣いてるんだろう。情けない。
だから、こんな自分に負けてたまるかという意味不明な考えが込み上げてきて、理解不能な言葉を言い放った。
「…泣いてないし」
まぁ、案の定の言葉が返ってきた。
「いやいや、泣いてますけど」
彼は軽口を叩いた。
私は服の袖で涙を拭い、ふーっと深呼吸をして、また彼を見て言った。
「えっと…誰?」
