ベランダ越しに花束を



目にかかっても、涙で顔がぐちゃぐちゃでも、光琉に振り向いて欲しかった。


やっと追いついたと思ったとき、光琉が振り向いた。


いつしか見たような、優しい光に照らされて、細めた目から溢れる涙でキラキラと輝いている光琉があった。


私はその光景に呆気に取られていると、光琉がふわっと眩しい光を放った。


『もう行かなきゃ』


『なんで、嫌だ、行っちゃだめだって』


次から次へと涙が溢れる。


そうこうしているうちに、光琉の足から徐々に、まるで花が散っていくように消え始めていた。