ベランダ越しに花束を

「そんな、やだよ」

私は涙も出ず、目の焦点が合わずにいた。

光琉が、死ぬなんて嫌だ。

考えられないよ。

光琉がいない世界なんて無理だ。耐えられるわけがない。

まだ、恩を返せてないよ、

何で、何で光琉なの…

何度もそう思った。

誰かも分からない何かに責め続けた。

でも、誰も悪くないし、責める人なんていない。

だから悔しい。

光琉が何でこんな運命に合わなければいけないのか分からないから。

私は手すりをギュッと強く握る。