ベランダ越しに花束を

食欲もなくなって、痩せ細ってしまった。

だから、ベランダに出られなかった。

舞花はすぐに俺の異変に気づくだろうから。

心配をかけたくなかった。

悲しい顔をさせたくなかった。

舞花には笑顔でいて欲しいから。

俺なんて忘れて欲しいから。

でも、心のどこかで、忘れて欲しくない自分がいる。

舞花の、あの笑顔が見たい自分がいる。

毎日会う度、話しかけたら、ふわっと花びらが舞うように笑ってくれるあの笑顔が。

舞花に会いたい。今すぐに。

すると、姉ちゃんが目を細めて笑って言った。