ベランダ越しに花束を

それに比べ光琉は身軽に登っていく。

「ま、待って…」

「あぁ、ごめんごめん」

光琉は私のところへ駆け寄る。

「大丈夫?」

「大丈夫だけど…」

私は息が切れながら言う。

「ゆっくり歩こっか」

光琉はそう言うと、私の手を掴んで、引っ張るように歩き出した。

「え、光琉?」

「こっちのが楽でしょ」

光琉がニヒッと笑って言う。

私は恥ずかしくて、そっぽを向く。

空をちらりと見ると、もう日が沈むところだった。