ベランダ越しに花束を


「そっか。大変だね」

「何言ってんの。舞花も大変なんだろ?」

「あー、まぁ」

私は曖昧に誤魔化す。
光琉は洗濯している私を見て言った。

「それにしても、家事してんの?偉いね」

「うん。お母さん朝から夜まで仕事だし。一日中家に居るのは私だけだから頼まれてるの」

お母さんは、朝から夜まで休みなしで働いている。
家事くらいしとかないと、申し訳ない。

「朝から夜まで?親子そろって大変だな」

光琉は目を大きくさせながら話した。

「別に、いつもしてることだし」