ベランダ越しに花束を

フワッと花の良い香りが全身を包んだ。
ドクドクと心臓が跳ねる。光琉に聞こえないか心配なくらい。


すると急に、光琉が私の手を両手で包んだ。
じわっと優しい温もりが伝わってきた。


「さっき、誰かに怒ってただろ」

「えっ」


光琉の急な問に、思わず声を上げる。
全てを理解したとき、ぶわっと顔の温度が上がった。


聞こえてたんだ…。


隣の家だから、無理もないか。